こんにちは、相続・終活・家族信託サポート有馬事務所です。
親の判断力が落ちてきた気がする。銀行の手続きや契約の場面で「ちょっと前と違うな」と感じる。そんな小さな変化に気づいたとき、後見制度を考える方は多いのですが、「どうやって後見を始めるの?」という質問をたくさんいただきます。今回はそんな「後見を始めるときの手続きの方法」についてお話したいと思います。
後見制度には、すでに判断力が落ちたときに使う法定後見と、判断力が残っているうちに将来に備えておく任意後見の2つがあり、それぞれ手続きが少し異なります。
判断力が大きく低下していて、日常生活に支障が出ている状態であれば、法定後見の利用を検討する段階になります。この場合は、家族などが家庭裁判所へ「後見開始の申立て」を行うことからスタートします。必要書類には、家庭裁判所の定型様式がある「後見開始申立書」や「申立事情説明書」、「診断書(後見用)」、本人の戸籍謄本、財産目録などがあり、書式はすべて裁判所のホームページからダウンロードできます。「○○家庭裁判所 後見 申立書類」と検索すればすぐに見つかります。裁判所は提出資料を確認し、必要に応じて医師の鑑定などを行ったうえで後見人を選任します。選任後に初めて後見がスタートする、という流れです。
一方で、まだ判断力が残っており、会話や意思表示がしっかりできる段階なら、任意後見の準備ができます。任意後見は、将来判断能力が低下したときに備えて「この人に支援をお願いしたい」と事前に決めておく契約で、公正証書で作成します。実際に後見をスタートさせる際には、家族などが家庭裁判所へ「任意後見監督人選任申立書」を提出します。主な必要書類は「診断書」や「戸籍謄本(3か月以内)」などで、こちらも家庭裁判所のホームページで書式が案内されています。手続きが完了し、任意後見監督人が選ばれたタイミングで契約が発動し、正式に任意後見がスタートします。
後見制度の手続きは少し複雑ですが、「どういう流れになるのか」だけでも知っておくと、いざという時に役立ちます。「何から始めればいいの?」と迷ったときは、ぜひ参考にしてみてください。困った時はいつでも当事務所へご相談ください。